プロジェクトストーリー

  1. HOME
  2. プロジェクトストーリー
  3. 多拠点事業の大型Webリニューアルを 完全リモートで実施 【後編】

ALSOK介護株式会社多拠点事業の大型Webリニューアルを 完全リモートで実施 【後編】

Outline

4社統合の大規模Webサイトリニューアル

2020年10月1日でALSOKグループの介護事業会社4社が統合して、新たなスタートを切った「ALSOK介護株式会社」。これを機に、各社個別のサイトを統合。お客さま目線の利便性と管理側の操作性を両立するとともに、問い合わせUPを目指すべくWebサイトの全面リニューアルをディーゼロが担当しました。

折しも、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策が叫ばれる中で進められた本プロジェクト。そのため、双方の打ち合わせから進行管理、制作、納品という工程はすべてリモートで行われました。
通常、リモートワークはコミュニケーション上での不安材料になりかねません。しかし、今回活かされたのは、逆に「リモート」と「オンライン」ならではの「強み」でした。オンラインツールを最大限に活用したこのプロジェクトの進行スタイルは、関東一円に事業所を持つ多拠点の「ALSOK介護株式会社」にとって、むしろ積極的な社員参加と意思疎通を可能にする最適なスタイルだったのです。

今回は、完全リモートによって満足度の高いWebニューアルを実施することができた、「ALSOK介護株式会社」と弊社「ディーゼロ」の取り組みをご紹介します。

Outputs

プロジェクトを通して社内の風通しがよくなり、事業所のITスキルもUP

統合各社の意思疎通がスムーズに

ALSOK介護株式会社 遠藤本部長(以下、遠藤本部長): このプロジェクトは4社が統合される前だったので、各社それぞれに強みや押しどころが違い、それを会議ですり合わせていくのが、事務局としては一番苦労した点です。Webサイトという性質上、お客さまに関心を持ってもらえるような視覚的にも楽しいページを作らないと意味がない。そういう想いを説明しながら、統合を見据えてあるべきWebサイトの形を、ゼロベースからメンバー全員で協議していきました。

谷口PM : 確かに、各社の想い入れの強弱は、1つ1つのページやカテゴリで違いました。
それぞれに言い分は正しいのでしょうが、いつも折衷案ばかりではいいページにならない。だから「何が一番正しいのか」という部分では、なるべく「利用者目線」で会議に参加するよう心掛けました。とにかく使い勝手にはこだわって、各部門と何度もやり取りさせてもらいましたね。

宮澤社長 : 当たり前ですが、統合前は4社それぞれに違う組織と風土を持っていました。中でも、存続会社の旧ウィズネットは、もともとは、リーダーシップの強い創業社長の下で、上からの指示をそのまま実行するという社風でした。現場も極めてITリテラシーが低かったのですが、4年前にALSOKグループ入りしたことと、今回のコロナ禍で一気にITスキルと意識が進化して、その結果、社内の風通しも格段によくなりましたね。
当社には全国に300ほどの事業所があり、現場では70代のスタッフも現役で活躍しています。ただ、業界全体にICTへの取り組みが遅れていると言われていました。それがこのコロナ禍で、面会をお断りせねばならない状態になり、リモート見学やリモートレクリエーションなどの開催をしていく必要に迫られてきました。社内の会議やセミナー、研修なども、安全な通い手段がない場合は、各事業所からリモート参加するというスタイルが定着しています。
本社の私たちも、オフィスが離れている社員も、現場のスタッフも、今回のコロナと共に成長をしていった。その印象的な事例がこのWebリニューアルだったと思います。

統合のシンボルになるようなHPに

遠藤本部長 : 今回のプロジェクトは4社を統合しての新スタートということで、統合のシンボルになるようなページを作りたいという想いがありました。だから、社員が愛着を持てるページを目指していたのですが、リニューアル後は、ブログの掲載ページも増えてきています。
これは、定性的な評価以上に大きい成果だといえます。

ALSOK介護株式会社 田川課長(以下、田川課長): 私は事務局としてプロジェクト全体の進行管理を担当していました。新しいHPはわが社の新社名をPRするという意味でも重要なツールになっています。
タブレット端末を持って営業する際、お客さまに胸を張ってお見せしているのですが、ブログも統一感が取れたと大変好評です。

宮澤社長 : 今回ディーゼロさんが作ってくれたWebサイトは、社内でもテキストや写真を入れ替えやすい作りなので、非常に助かっています。おかげで、いい写真が撮れたら入れ替えるなど、各事業所単位で細かく進化させ続けることができる。事業所を見てもらうための一つの手段がブログですから、じっくり閲覧してもらうための魅力的なページを、ゆくゆくは現場で作れるようにしていきたいですね。

谷口PM : 管理側の使い勝手に関しては、ディーゼロオリジナルのBurgerEditorというCMS(管理システム)を使い、更新のしやすさなど改善しています。

利用者目線を第一に考えたシンプルなサイトづくり

ALSOK介護株式会社 富原課長(以下、富原課長):私も事務局としてプロジェクトに携わりました。今回、大切だと感じたのは「ダメなものはダメ」と言える視点です。
私たちは作る側なので、いろいろと欲が出てしまい、「あれもこれも」と盛り込みがちになるものですが、見る側のことを考えるとシンプルでわかりやすいほうがいい。そういう視点を持てたことがありがたかったし、今後の自分たちのスタンスにも生かしていければと思います。

宮澤社長 : 私は終始一貫「納期を厳守せよ」ということだけを言い続けてきましたが、時間もないなかでディーゼロさんも、社員も本当によくやってくれました。
おかげさまで、直近の数字は跳ね上がっています。もちろん、今後の定量的な評価は必要ですが、定性的効果は高い。思い切ってリニューアルを行った価値はあったと実感しています。

Next Stage

今回のWebリニューアルはゴールではなく出発点

現場からの新鮮な情報提供でSEO対策にも期待

谷口PM : 当初から「リニューアルはゴールではなくて、リニューアルしてから始まりだ」という話をしてきました。その出発点で、よい反響をいただけたのはうれしい限りです。
ALSOK介護さん側もフルリモートになっている状態で、いかに一人ひとりにリニューアルの趣旨を理解いただき、共同参加していただけるかがこのプロジェクトの肝でした。社員一人ひとりのサイトへの関心が、今後のより良い運用につながっていくからです。リニューアル直後から、修正や改善の意見がどんどん上がっている現状に、その効果を感じています。

宮澤社長 : 先ほども申し上げたとおり、ブログが更新しやすいおかげで、現場からの新鮮な情報を常に提供できることは大きなメリットです。そうした現場の取り組みが、SEO対策にもいい影響を及ぼすのではないかと期待しています。

富原課長 : HPの印象は、将来的に優秀な人材の獲得につながってくるのではないかと考えています。リニューアルでHPが見やすくなったことで、自然と見る人に好印象を与えることができるのではないでしょうか。
その結果、自然と人が寄ってくるようなHPを目指して、必要なマイナーチェンジはどんどん進めていきたいですね。

谷口PM : HPへの訪問者がニーズに合わせて情報を閲覧しやすいよう、検索機能も充実させ、これまで埋もれがちだった保育園のページと採用ページを独立させました。今後は、採用ページでも御社独自のカラーを周知していければと思っています。

得意ジャンルを切り口にしたより質の高いサイトへ

宮澤社長 : これは最初谷口さんにも言われたことですが、介護業界の競合他社にはHPに大きな予算をかけているところもあり、そこと全方位で戦うのは資金的にも大変難しい。
そうだとすると、私たちが自信を持っている認知症ケアで、「認知症」に関する検索をしたら必ずうちのサイトを見つけてもらえるというような、わが社ならではのカラーを打ち出していきたいですね。

谷口PM : 強みとなる部分は一つと言わずいくつか出てくるはずです。そこを切り口に打ち出ししていけば、事業の自信にもつながっていくと思います。Webは1つの営業支店です。このサイトをぜひ御社の強みを表現していける場にしていきたいです。
介護事業というものを勉強させていただく中で、改めてサイトを訪れるお客さまのニーズの幅広さに気づきました。同じ介護でも、要支援から要介護までさまざまなレベルがあります。すでにその必要性が顕在化しているお客さまもいれば、そろそろ考えようかという程度のお客さまもいる。そういう情報を調べるときに一番利用されているのがWebです。だからこそ、セール一辺倒ではない、情報量が必要になります。実際に施設を運営している御社のブログは、リアルな情報源としても強みになります。それが企業の信頼にもつながってくるので、そういう部分も今後強化していきたいですね。

リモートならではのスピード感とフレキシブルさを武器に

宮澤社長 : 今回のWebリニューアルは、3社でコンペした結果、満場一致でディーゼロさんにお願いすることにしました。お任せした理由は、派手にアピールするわけでもなく、目指すべきゴールを論理的に説明してくださる谷口さんの人柄によるところが大きかったと思います。その期待に応えていただき、とてもいいサイトができあがりました。ただ一つ、谷口さんがいなくなったら大丈夫かという不安はあります。そういった意味でも、谷口さんにはこれからもしつこく期待していますよ。

谷口PM : ありがとうございます。ただ、東京オフィスにも、私と同じくらいのことができるチームはありますから、どうかそこはご安心ください(笑)。
今回は、コロナ下で導入した「zoom」や「backlog」などのオンラインツールが効果的に機能し、短期間にもかかわらず、満足度の高い大規模Webリニューアルを、しかも完全なリモート体制で行うことができました。
これは弊社にとっても大きな自信につながるプロジェクトとなりました。これも、宮澤社長をはじめ、本プロジェクトメンバーの皆様の熱意とご協力のおかげだと感謝しています。
今後は、月ごとの定例会議に加え、毎月の小さな提案、そして四半期に一度はレポートと共に大きめの提案を続けながら、ビジネスパートナーとして一歩踏み込んだサービスをご提供していければと思っています。
これからも、よりよいサイトを目指して、一緒にトライ&エラーをしていけたらと思いますので、引き続きよろしくお願いします。

Member

制作メンバー

プランニングチーム 谷口晋也/内海友花里/藤崎晋一/坂井亜美/渡邉亮
デザインチーム 新津圭祐/尻枝信義/山田希/岩堀日向子
システムチーム 熊澤正