プロジェクトストーリー

  1. HOME
  2. プロジェクトストーリー
  3. 多拠点事業の大型Webリニューアルを 完全リモートで実施 【前編】

ALSOK介護株式会社多拠点事業の大型Webリニューアルを 完全リモートで実施 【前編】

Outline

4社統合の大規模Webサイトリニューアル

2020年10月1日付でALSOKグループの介護事業会社4社を統合して、新たなスタートを切った「ALSOK介護株式会社」。これを機に、各社個別のサイトを統合。お客さま目線の利便性と管理側の操作性を両立するとともに、問い合わせUPを目指すべく実施されたWebサイトの全面リニューアルを、ディーゼロが担当しました。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策が取られるなか、進められた本プロジェクトは、双方の打ち合わせから進行管理、制作、納品という全工程がリモートで行われました。通常、リモートワークはコミュニケーションの上で不安材料にもなりえます。しかし、今回活かされたのは、「リモート」と「オンライン」ならではの「強み」でした。ITツールを最大限に活用したこのプロジェクトの進行スタイルは、関東一円に事業所を持つ多拠点の「ALSOK介護株式会社」にとって、むしろ積極的な社員参加と意思疎通を可能にする最適なスタイルだったのです。

今回は、完全リモートによって満足度の高いWebニューアルを完遂できた好例として、「ALSOK介護株式会社」と弊社「ディーゼロ」の取り組みをご紹介します。

Purpose

Webサイトは4~5年に1度リニューアルしないと陳腐化する

4社統合を機にWebの全面リニューアルに踏み切った理由

ALSOK介護株式会社 宮澤社長(以下、宮澤社長):
私は基本的に、Web系のものは毎年マイナーチェンジを、4~5年に一度はフルモデルチェンジしなければ陳腐化すると考えています。前回は、ALSOKグループ入りした約4年前に全面リニューアルをしました。
しかし、当時は最先端だと思っていたサイトも、陳腐化の兆しが見えてきた。つまり、アクセス数の伸び悩みや、実際の入居者や人材獲得に結び付く数が低下してきたと感じていたのです。
そこで、4社統合を発表した後、Webサイトをリリースするまで半年もなかったのですが、思い切ってこのタイミングで全面的なリニューアルに踏み切ったのです。

Background

納期まで6か月足らずという状況で、まさかのコロナ緊急事態宣言

コロナ下でプロジェクトが一気にリモート化

宮澤社長 : サイトリニューアルの話は、統合の対外発表前からある程度進めていたのですが、当時はまだコロナの話題が出始めるかどうかの頃。当然、会議や打ち合わせなどは対面を前提にしていました。
とはいえ、ディーゼロさんの本社が福岡ということで、ある程度はリモートでのミーティングも覚悟していました。しかし、3月下旬から深刻化してきたコロナの影響で、プロジェクトのやり取りはすべてオンラインでのリモート会議に落ち着いていきました。社内のICT環境は、以前に比べるとずいぶん強化されていましたが、「zoom」などはまだ使っておらず、通信環境も脆弱な状態でしたね。

ディーゼロ・プロジェクトマネージャー谷口(以下、谷口PM): 弊社は、コロナ前から福岡本社と東京オフィスをつなぐ会議はオンラインで行っていました。ただ、オンライン会議などの導入は、先方の対応が整わないことには始まりませんから、クライアントとのやり取りは対面が基本でした。
そういう意味では、コロナによる環境の変化で、お客さま側も一気に、オンライン&リモートワークというレールに乗ってきた印象です。

大人数プロジェクトと多拠点の問題を解決したリモート進行

谷口PM :コロナのせいで結果的に、定例会や打ち合わせをリモートで行うことになりましたが、実はそのおかげで、プロジェクトがスムーズに運んだという一面もあります。それは、ALSOK介護さん側のプロジェクトメンバーが30名程度と、予想以上に多かったことに加え、事業所が関東一円に点在する多拠点企業だったからです。

宮澤社長 : 前回のWebリニューアルも、若い社員たちを集めてワイワイガヤガヤとやらせた結果、盛り上がって非常にいいものができました。今回も役職にとらわれず、当時のメンバーを含め、ある程度ITリテラシーと感性があって、なおかつその部門の業務に精通している人をプロジェクトメンバーに集めました。
もちろん、当時はリモートという時代ではなかったので、会議はあちこちのオフィスからメンバーが集合して議論するような形で進めましたが。

谷口PM : こうしたプロジェクトの場合、通常は広報や情報システム部門の担当者2~3名が窓口になって、その人がきりきり舞いしながら各部署を回るという体制が多いんです。そこがボトルネックになって進行が滞るというケースも多々あります。また、対面だったら大人数で勤務地も違うプロジェクトメンバーの会議を招集するだけでも大変だったと思うのですが、リモートのおかげで、むしろ会議を設定しやすく、小まめに意思疎通を図ることができました。

宮澤社長 :プロジェクトがリモートで本格始動するまでは、東京オフィスの谷口さんがリアルで会議に参加してくれていました。そこにディレクターの内海さんがリモート参加し始めたという形だったので、コミュニケーションに関する不安はあまりありませんでしたね。
谷口さんと内海さんのやり取りを観ていると、リモートでもどんどん話が進んでいくし、その場で修正をいれてくれたりするので、見ていて面白かったですよ。

Process

オンラインツールを活用したリモートワークでプロジェクトを進行・管理

「backlog」の導入で大量のタスクと進行を管理

宮澤社長 : 私と情報システム部門の橋本部長は、ALSOKの研究開発部門にいたからプロジェクトのマネジメントにはある程度慣れていたのですが、そのプロジェクト管理を飛躍的にやりやすくしてくれたのは、ディーゼロさんが紹介してくれた「backlog」でした。
エクセルシートで管理していた頃より、はるかに楽になった。Webリニューアルのプロジェクトと並行して、4社の統合を進めねばならなかったのですが、そちらのプロジェクトにもさっそく「backlog」を導入して、おかげで円滑に10月1日の統合を迎えることができました。本当にいいものを教えてもらった。それが大きな副産物ですね。

谷口PM : 弊社では4年くらいまえから全プロジェクトを「backlog」に入れて運用しています。
今回のサイトリニューアルは、サイト300ページ、ブログ2万7000ページと、非常に規模が大きかったこともあり、提案の段階から「backlog」を用いたプロジェクト管理をおすすめしてきました。
本プロジェクトでは、会議で各ページの“ビフォー/アフター”をお見せしながらタスク出しを行い、全部で100件以上の課題があったのですが、この管理ツールを使って1つ1つつぶしていきました。

ディーゼロ・内海ディレクター : 私自身、1つのプロジェクトでこんなに多くのお客さまと一気にやり取りするのははじめてでした。
最初、担当者それぞれの性格が分かってくるまでは大変だったのですが、みなさんとても協力的で。実際に進行が滞っているチームがあると、遠藤本部長や、事務局の富原課長や田川課長が直接プッシュしてくださって本当に助かりました。 また、いただいた体制図を、「backlog」と連動させ、各ページの担当を分かりやすく管理していたおかげで、実制作でも問い合わせ先が明確になり、確認作業も通常よりスピーディに効率よく行うことができました。

「zoom」で定例会・個別ミーティングを実施

谷口PM : 4月上旬に行った最初の「zoom」会議は、ALSOK介護さん側はメンバーが会議室に集合する形でしたが、4月中旬にはレイアウトを工夫したり、4月中は会議のスタイルを試行錯誤したりするという経過を経て、最終的には全員がリモートで参加できるようになりました。

宮澤社長 : 事務局の田川は横浜のオフィス勤務なので、会議のためにわざわざ大宮の本社に来る必要がなくなったし、それぞれのキーマンもリモートで参加するようになりました。

谷口PM : 5月いっぱいは各部門からの要件をまとめる定例会がメインでしたが、6月頃からは、並行してチームごとの個別打ち合わせもやるようになり、多い時は、毎日どこかのチームとミーティングしている状況でしたね。
事務局が入らないミーティングもどんどん増えてきました。各ページの詳細は個別ミーティングで詰めていき、毎週月曜日の定例会で、問題点を協議したり、大事な意思決定をしていただく感じでした。

宮澤社長 : 私は、数か月に1回行われる節目の進捗報告会だけに参加するようにしていました。社長がしょっちゅう顔を出すと、変な忖度をしてろくなものができませんから(笑)。でも、「backlog」ですべてのチームの進捗が毎日更新されていくので、それを閲覧していましたよ。

谷口PM : 会議の進行管理はディーゼロの業務だったのですが、今回やってみたのがリモート会議をすべて録画する(ログをとる)ということです。ログは誰でもいつでも見返せるので、議事録に無駄な時間を割かず、決定事項優先の報告にしていきました。
また、定例会は事前にアジェンダと資料を用意して、全員で画面を見ながら会議を進めていくようにしました。通常の会議では、各人が資料を手元で見るので、結構違うところを見ていたりするんです。その点、「zoom」の会議では、みんなが一つの画面に集中するので、会議の質も向上したように思います。