ブラックボックスに光を〜撮影勉強会を受けて〜
勉強会の準備
- 知識
- デザイナーに知っていてほしいこと
- 難しいオーダー
- 光の当て方の計算について知りたい(室内・室外)
- レンズの使い分けに関して
- 撮影後の作業
- 準備
- 打ち合わせで決めたいこと
- マストじゃないけど準備してあると嬉しいもの・こと
- 用意しておいたほうがいいもの
- カンプイメージのわかりやすい伝え方
- 一枚絵を目指すこと
- カメラマンが現場で用意するもの
- 現場
- 現場で困ること
- 仕上がりイメージの伝え方
- 現像のオーダーはどこまで出してほしいか
- 撮影しやすい雰囲気作りのノウハウ
- ごちゃつきのある背景のすっきりした撮り方・事前の工夫
- 素人さんの笑顔を引き出すコツ
- ディーゼロ案件ではあまりないけどこういうジャンルの撮影も得意とかあれば
- 高価な機材どれですか(運ぶのをお手伝いするときにより慎重になれるため)
次の段階では松本さんと5人で打ち合わせを行い、勉強会の内容を詰めていくことに。松本さんから普段お仕事をしている中での考えや制作会社に求めることを教えて頂きました。
撮影前にイメージを共有し、ベストな写真を狙っていきたいということ。レンタルフォトから持ってきた写真をカットリストに並べるのではなく、光の当て方や色の調子などディテールを伝えてほしい。そうすることでウェブサイトが目指す表現を狙ったカットが撮れる。
松本さんの仰ったことが質問の回答の根底に多くあるということが分かってきました。
安心の5カットではなく、同じ時間で攻めた3カットを
プログラムを実演中心に変更、事前のイメージ共有が大切なことを体感してもらい、事前質問の回答で内容をフォローしていく流れにすることに。当日はパートナー企業の株式会社キャッチアップ、株式会社iiiiillの社員さまにも参加頂き、ディーゼロカフェスペースに20人近くが集まりました。
松本さんの紹介に始まり、セットを組み立てながら各機材の説明を頂き、メインの撮影実演に入ります。眼鏡メーカーのウェブサイトのメインビジュアルの撮影という想定で、撮影カンプとしてピクスタの写真を提示。黒バックに眼鏡をかけた男性が腕を組んでいるカットです。
ディーゼロスタッフをモデルに、短時間の調整で、あっという間にカンプ通りのカットが出来上がりました。参加者から歓声が上がります。ここから、さらに影を強めて服を見えなくして、商品である眼鏡が浮き上がるようにしたカット、光の当たり方を調整してしっとりした質感が加わったカット、当初の撮影カンプのイメージとは異なる重厚感のある印象的なカットが出来上がりました。
松本さんに、このビフォーアフター2枚の写真についてお話し頂きました。
撮影前にイメージを共有し、ベストな写真を狙っていきたい。デザイン時にどこに何色の文字が入るから人物は左側に配置、ライトの当て方はこう、質感や色のニュアンスの指定など。クライアント、カメラマン、デザイナー三者に事前の共有があれば目的に沿ったイメージが作れる。レンタルフォトから持ってきた画像を撮影カンプとしてしまうと、汎用性はあるが特徴のない写真になってしまうし皆、納得してしまう。限られた時間の中ではこれ以上は詰めることはできない。
レンタルフォトの再現ではなく、そのウェブサイトが目指す表現を狙ったカットを撮っていきたい。
ポーズや構図を変えた安心の5カットではなく、同じ時間を使って攻めた3カットを撮る方が良いものができるのではないか。
ブラックボックスに光を
「仕事」だからなんとなくやるのと、同じイメージを目指してコミュニケーションをしながら制作すること、どちらがいいと言われたら私はもちろん後者です。
参加者の感想
撮影実演の後は質問コーナーで盛り上がり、1時間半の濃い時間が終了。有意義な勉強会となり、あらためて松本さんには感謝いたします。まだ一緒にお仕事をしたことはありませんが、その機会がとても楽しみになりました。最後に、参加者の感想を抜粋してご紹介します。
いつも現場でカメラマンとしてのご意見もお伺いしつつコミュニケーションをとりながら進めていますが、そのスタンスは変えずに行こうと再認識しました。
窓口担当として、デザイナー、クライアント、カメラマンさん、それぞれの思いや考え方を的確に汲み取り、円滑に進めるサポートができればと思いました。