ベトナムを離れて日本へ、大好きなこの場所で働き続けたい。
今年4月に入社した、新入社員のホアさん。
小さい頃から日本が大好きで、いつか絶対日本に行く!と目標を立て、大学卒業までベトナムで過ごす。その後日本へ行くことに。
なぜベトナムを離れて、日本のWEB制作会社で働いているのか?ホアさんの人生のほんの一部を紹介します。
大人になったら、日本に行ってみたい
小さい頃から日本の漫画が大好きで、何度も何度も読み返すほど。ストーリーや絵のクオリティが高く、吸い込まれていく感覚を味わい、沼にはまりました。
ベトナムにいると、最新の日本の漫画が読めるようになるのが遅い。何年も待たなければいけないのが嫌で、リアルタイムで読めるように、日本語の勉強をスタート。最初は、本を買い勉強。漫画を読むためという目標があったので、みるみる上達したのが、自分でも分かりました。
ある程度、日本語で漫画を読めるようになった時は、本当に嬉しかった。
「もっと日本のことを知りたい。日本の文化や歴史について勉強したい。」
そう強く思い、留学を決意。
この時は、日本に行きたいという気持ちだけが大きく、将来自分がデザイナーとして日本で働いているなんて、夢にも思ってませんでした。
真似をして絵を描くことに没頭
絵を描きはじめたきっかけは、父親。
趣味で絵を描いており、その絵が上手で私も描きたいと思い、真似をしながら描いていた。毎日何かを真似して描くということに夢中でした。漫画が大好きだったのもあり、漫画家になりたいという夢が見つかりました。でも、漫画家は将来が不安定だし、絵が上手という自信もない。
その時に、たまたまグラフィックデザインに出会い、「見てるだけでワクワクする!こんな作品を作ってみたい」と思った。
最初は真似から入り、簡単なデザインやバナーなどを作成。そこから面白さに気づき、デザインの仕事に就くことを決心。独学で日本語を勉強していたので、しっかりと学びたいと思い、まずは日本語学校へ行くことに。
日本でチャレンジしたいと思わせてくれた日々
ベトナムから割と近い距離にある福岡。何かあった時に、いつでも帰ることができるように福岡を選びました。
福岡にきて少し経った時に、スーパーのレジで、店員さんがお釣りを渡しながら、両手で手を握って、大変だろうけど頑張ってねと励ましてくれました。顔を見て留学生と分かったからだと思いますが、その気持ちが嬉しかった。
一番長く続けていたアルバイトがラーメン屋。日本語の文法は分かっていても、聞き取る力や話す力が全くなく、お客様に怒られる日々。でも、仲間が何度も助けてくれ、最終的には後輩を育成するまでに。
「日本はこんなにも温かくて、沢山の人が支えてくれる」
「この場所で働き、恩返しをする」
様々な出来事が積み重なり、日本でチャレンジすることを決めました。
何かを作り上げていく過程にワクワクが止まらない
グラフィックデザインに興味を持ってから、よりデザインの知識を深めるために、日本語学校を卒業後、福岡のデザイン専門学校へ。
日本語学校を卒業していたとはいえ、授業のスピードについていくのに必死。専門用語が多く、人一倍勉強する日々。この時も、周りの友達に助けてもらいながら、努力をし続けました。ある程度余裕が出てくると、「やっぱりデザインって楽しい」と自分の中にある大切な思いに、気が付きました。
入学当初は、紙ベースのグラフィックデザインポスターやロゴを作る人になりたいと思っていましたが、WEBサイトを作り上げる授業があり、WEBデザイナーを知ることに。
動きがあるデザインを作れることに魅力を感じたのと、将来のことを考えるとWEB業界は伸びるだろうと思い、WEBデザイナー枠で就職活動をスタート。
2年生の時にディーゼロと出会いました。模擬面接の機会があり、
「この会社に入りたい!ディーゼロでデザインの仕事がしたい」
と思ったが、多分合格できないだろうけど、思い切ってエントリー。ダメ元だったので、最後まで残って内定通知をもらった時は、自分でも衝撃でした。
ベトナムと日本。私にしかできない仕事をしたい
ディーゼロに入社して、日本で働くって大変だなと感じる日々を過ごしています。
専門学校では自分が好きなものを十分に時間をかけて作ることができていたが、今はクライアントの意向に合わせ、どう自分らしさを出すかが大事。
日本にきて、もうすぐ4年。日本語は話せるし聞き取れますが、ニュアンスを汲み取ることや、スッと言葉にすることが難しい。
今、改めて日本語の勉強をしている&沢山の人とコミュニケーションを取ることを心がけています。
一番近くにいて、全てのことを教えてくれる先輩は、何もなくても大丈夫?と気さくに声をかけてくれる存在。
デザインをチェックしてくれる時、修正箇所を指摘してくれるだけでなく
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なぜ修正が必要なのか
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どう修正をする必要があるのか
事細かく教えてくれます。とてもありがたく、近くから学ぶことが沢山あります。今はできるだけ多くのことを吸収し、自分の経験にしていく。
「いつかは後輩を育ててみたい。自分が今してもらっていることを下の世代に教えたい。」
ここまで来るのに、本当に時間がかかった。でもこれからだと思っています。ベトナムと日本で経験したことを力に変え、唯一無二のデザイナーになります。